妊娠前から出産後まで、ママと赤ちゃんの健康を支える『葉酸』。
妊娠前と妊娠初期には、着床しやすくなったり、ダウン症などの赤ちゃんの神経系の病気を防ぐという大きな効果があります。
また、妊娠中のママの貧血やうつを予防したり、産後母乳を出やすくする効果があるなど、葉酸は長期間にわたってママと赤ちゃんをサポートしていきます。
ただ、長期間飲む葉酸だからこそ、摂取方法を気にしたいところですよね。
- 葉酸は食べ物とサプリ、どちらでとるのがよいのでしょうか?
- どれくらいの量をとればよいのでしょうか?
- ずっと摂取し続けても、副作用はないのでしょうか?
- いつから飲めばよいのでしょうか?
- 一日のうちの何時に飲むのが効果的なのでしょうか?
そんな疑問を解消して、体に負担なく、より効果的に葉酸を摂取できるようにしていきましょう。
葉酸は食べ物でとる? サプリでとる?
葉酸はビタミンBの1種で、さまざまな食品に含まれているとても身近な栄養素です。
では、葉酸は食事からとる方がよいのでしょうか?
葉酸サプリでとる方がよいのでしょうか?
それぞれのメリットとデメリットをみていきましょう。
葉酸を食べ物から摂取するメリット・デメリット
葉酸は身近な食べ物に含まれている
葉酸は、ほうれん草などの葉野菜、ブロッコリーなどの緑黄色野菜、果物、豆類、レバーなどに多く含まれています。
日常よく食べる食べ物に含まれているので、とても摂取しやすい栄養素ですよね。
食べ物に含まれている葉酸を、
『天然ポリグルタミン酸型葉酸』
と言います。
天然ポリグルタミン酸型葉酸は、日常の食費以外にお金がかからないというメリットに加えて、サプリメントのように添加物の心配がありません。
(ただし、添加物入りの調味料などを使用せずに調理した場合です。)
『天然ポリグルタミン酸型葉酸』は、水・熱・日光に弱い
しかし、『天然ポリグルタミン酸型葉酸』には大きな弱点があります。
それは、『水・熱・日光』に弱いことです。
そのため、調理の仕方や保存の仕方に工夫が必要です。
まず、葉酸は水に溶け出しやすいので、長時間水にさらしてはいけません。
サッと洗う程度にしておきましょう。
茹でると茹で汁に葉酸が流れ出てしまいますので、できるだけ蒸すか炒めることをおすすめします。
たとえば、ほうれん草の場合、生では100gあたり葉酸が210μgも含まれていますが、茹でると110μgにまで減ってしまいます。
炒めた場合は210μgのうち140μgは残るので、茹でるよりも葉酸のロスが少なく済みます。
また炒める際にも、あまり熱を加えると葉酸が壊れてしまうので、サッと炒める程度にし、さらに片栗粉などでとろみをつけて、流れ出た葉酸をすべて摂取できるようにするとよいですね。
その点、『果物・アボカド・納豆・お豆腐』などの、水や熱を使わず生で食べられる食べ物は、より効率よく葉酸を摂取できます。
ただし、葉酸は日光にも弱く、陽のあたるところに2~3日置いておくと、葉酸の実に70%が分解されてしまうと言われていますので、直射日光の当たらないところで保管しましょう。
また、大豆イソフラボンの過剰摂取は、乳がんのリスクを高めるということがわかっていますので、納豆やお豆腐の食べ過ぎには注意が必要です。
一日に納豆なら1パック、お豆腐なら1/2丁までにしておきましょう。
『天然ポリグルタミン酸型葉酸』の体内吸収率は50%
もう一つ、食べ物に含まれる『天然ポリグルタミン酸型葉酸』には大きな弱点があります。
それは、体内に入ってから50%ほどしか吸収されないということです。
そのため、必要摂取量より多目に摂取しておく必要があります。
たとえば400μgの葉酸が必要だったら、800μg摂取しなければならないということですね。
調理で減る分も計算すると、さらに多く摂取する必要があるでしょう。
天然ポリグルタミン酸型葉酸は、過剰摂取による副作用はありません。
余った分は汗や尿と一緒に体外に流れ出ますので、過剰摂取の心配をせずに、多目に摂取しておくようにしましょう。
妊娠前と妊娠初期は、葉酸は食べ物からの摂取だけでは足りない
しかし、これだけの工夫をして摂取しても、残念ながら食べ物からだけでは必要な葉酸をすべて摂取することはできません。
厚生労働省が、妊娠1か月前から妊娠3か月まで摂取を推奨している葉酸は、
- 食品からの天然『ポリグルタミン酸型葉酸』240μg
- サプリメントからの合成『モノグルタミン酸型葉酸』400μg
の、合わせて640μgです。
これは、お腹の赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを減らす効果は、サプリメントの合成モノグルタミン酸型葉酸でしか立証されていないためです。
妊娠中期~出産~授乳期の女性、また男性は、特に指定されていませんので、食べ物からの『天然ポリグルタミン酸型葉酸』だけでも良いのですが、妊娠前と妊娠初期の女性は、食べ物とあわせてサプリメントからの『合成モノグルタミン酸型葉酸』の摂取も必要なのです。
葉酸を食べ物からとるメリット
- お金がかからない。
- 添加物がなく安心。
(ただし、添加物入りの調味料などを使用しなかった場合) - 妊娠4ヵ月以降は、食べ物からの『天然ポリグルタミン酸型葉酸』だけでもよい。
- 男性は食べ物からの葉酸でよい。
- 過剰摂取の心配がない。
葉酸を食べ物からとるデメリット
- 食べ物からの『天然ポリグルタミン酸型葉酸』は、水・熱・日光に弱い。
また、体内吸収率も50%と低い。 - 摂取量が確認できない。
- 毎日献立と調理法を工夫するのが大変。
- 厚生労働省が、妊娠前1か月~妊娠3か月までは、サプリメントで『合成モノグルタミン酸型葉酸』を付加摂取するように推奨。
葉酸をサプリで摂取するメリット・デメリット
次に、葉酸サプリの『合成モノグルタミン酸型』のメリット・デメリットをみていきましょう。
サプリメントの『合成モノグルタミン酸型葉酸』は吸収しやすい
水・熱・日光に弱く、吸収率も低い食品由来の天然ポリグルタミン酸型葉酸に比べ、サプリメントの葉酸は
『合成モノグルタミン酸型葉酸』
といい、体内に入るとそのおよそ85%を吸収することができます。
ですので、サプリメントの含有量を確かめながら、自分の葉酸摂取量をコントロールできるのが嬉しいですね。
赤ちゃんの神経系障害のリスクを減少する
「赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを70%減らす効果がある」と医学的に立証されているのは、サプリメントの合成『モノグルタミン酸型葉酸』のみです。
厚生労働省が、妊娠1カ月前から妊娠3か月までは、サプリメントからの葉酸の摂取を推奨しているのは、そのためです。
でも、葉酸サプリは費用がかかる
葉酸サプリにもデメリットはあります。
まずは、費用がかかるということですよね。
葉酸サプリの価格帯は、大きく分けて2通りあります。
葉酸などの原料の産地が優良で、妊娠に必要なビタミン・ミネラル、妊活成分などが入っている『ネット販売の葉酸サプリ』は、1か月分およそ¥3,000~¥8,000
薬局・ドラッグストアなどで市販されている、原産地や栄養素にこだわらない葉酸サプリは、1か月分およそ¥300~¥1,500
です。
ちなみに100均に、60日分¥100というものもあります。
(100円ショップの葉酸サプリは、葉酸の含有量が少なく添加物がたくさん使われているのでおすすめできませんが)
葉酸サプリは添加物に注意が必要
葉酸サプリに限らず、どんなサプリメントを作るにも、どうしても添加物が必要になります。
形を整えたり、粉を固めたり、飲みやすくしたりするために、さまざまな添加物が使われ、たとえ『無添加』と書いてあっても、原材料を見ると必ずと言ってよいほど添加物が使われています。
(『無添加』と表記する基準は定められていないので、たとえば香料を入れないだけでも『無添加』と書くことができます。)
なかには、含まれる栄養分が少ないため、添加物でカサ増しをして錠剤にし、99%以上添加物でできているような葉酸サプリもありますので、注意が必要です。
添加物にも、食品由来の安全なものから、発がん性が指摘される危険なものまで様々あります。
できるだけ、安全な添加物を少量だけ使用しているサプリメントを選ぶ必要があります。
葉酸サプリは過剰摂取に注意!
葉酸をサプリメントでとる場合に、もうひとつ注意することがあります。
それは過剰摂取です。
厚生労働省は、葉酸の1日の上限摂取量を1000μgと定めています。
これを超えてしまうと、様々な悪影響が出ると考えられています。
特に、葉酸サプリ・ミトコンドリアサプリ・マルチビタミンサプリなど、複数のサプリを併用する場合、また海外製の葉酸サプリを摂取する場合は、合成葉酸の摂取量の合計が1,000μgを超えないように、注意しましょう。
葉酸をサプリからとるメリット
- 『合成モノグルタミン酸型葉酸』は、体内吸収率が85%と高い。
- 『合成モノグルタミン酸型葉酸』は、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを70%減らすことができる。
- 献立や料理の工夫の手間がかからない。
葉酸をサプリからとるデメリット
- 費用がかかる。
- 添加物の内容と量に注意が必要。
- 『合成モノグルタミン酸型葉酸』は過剰摂取に注意が必要。
まとめ 〜葉酸は食べ物から? 葉酸サプリから?
妊娠前から妊娠3ヵ月までは、サプリメントでの合成葉酸の摂取が必須です。
食べ物から摂取していても、必ずサプリメントからも摂取しましょう。
その後、妊娠中期~出産~授乳期までは、食べ物からでもサプリメントからでも、どちらでもかまいません。
葉酸は、毎日とり続けることが大切ですので、それぞれのライフスタイルや好みに合わせて、無理なく続けられる方法を選んでいきたいですね。
葉酸の一日の摂取量は?
葉酸は、どれくらいの量をとれば効果があるのでしょうか?
厚生労働省が推奨している葉酸の一日の摂取量は、次の通りです。
- 妊娠1ヵ月前~妊娠3ヵ月まで
食事で240μg + サプリで400μg - 妊娠4ヵ月~出産まで
食事で240μg + 食事又はサプリで240μg - 授乳期
食事で240μg + 食事又はサプリで100μg
妊娠1ヵ月前〜妊娠3ヵ月まで
赤ちゃんのダウン症や神経管閉鎖障害のリスクを減らす効果を得るためには、妊娠前から葉酸を摂取することが大切です。
妊娠前から葉酸を摂取することで、神経管閉鎖障害の発症リスクの約70%を減らせるということが、医学的に証明されています。
神経管閉鎖障害に効果があると証明されているのは、食べ物に含まれる天然葉酸ではなく、サプリメントの合成『モノグルタミン酸型葉酸』だけです。
厚生労働省も、赤ちゃんの神経管が作られる『妊娠前から妊娠初期』にかけては、食べ物からの天然葉酸に加え、サプリメントでの合成モノグルタミン酸型葉酸の摂取をすすめています。
普段通りの食事をしていれば、天然葉酸 240μgは自然にとることができます。
それに加えて、この時期には、サプリメントで合成モノグルタミン酸型葉酸 400μgを、必ず摂取するようにしましょう。
妊娠4ヵ月〜出産〜授乳期
妊娠4ヶ月以降〜授乳期までの葉酸摂取は、食べ物からの天然葉酸でも、サプリメントの合成モノグルタミン酸型葉酸でも、どちらでもよいとされています。
葉酸を含む食べ物を意識的に増やして、天然葉酸を480μg(授乳中は340μg)とるようにしてもよいですし、つわりや食欲不振の時、妊娠後期や授乳期にゆっくり自分の食事の用意をする余裕がない時などには、手軽な葉酸サプリに頼るのもいいですよね。
どちらにしても、一日に必要な摂取量を下回らないように気をつけましょう。
参照:葉酸は妊娠中や産後にも
葉酸の副作用は? 過剰摂取は良くないって本当?
葉酸に副作用はあるの?
葉酸は水溶性のビタミンなので、一度にたくさんとっても、吸収できない分は基本的に体外に排出されます。
ただし、葉酸をサプリメントで毎日過剰摂取すると、次のような副作用が起こることがあります。
葉酸過敏症
葉酸サプリを飲み過ぎると、かゆみ、じんましん、発熱、呼吸障害などが起こることがあります。
ただしこれは、葉酸を1日に 1,000~10,000μg 摂取した場合で、とてもまれなケースですね。
(葉酸サプリに含まれている葉酸は、通常400μgです。)
また、かゆみ、じんましんなどは、サプリメントに含まれる他の成分が原因になっている可能性もあるので、葉酸による副作用と断定することはできませんが、念のために注意しましょう。
ビタミンB12 欠乏症の診断がしにくくなる
葉酸とビタミンB12は、ともに赤血球を作り出す『造血のビタミン』と呼ばれています。
不足すると、赤血球の生成に失敗し、『巨赤芽球性貧血』や『悪性貧血』になります。
葉酸とビタミンB12のどちらが不足するかによって、症状が異なります。
葉酸が不足すると、息切れ、頭重感、全身の倦怠感などの一般的な『貧血症状』が出ます。
ビタミンB12が不足すると、貧血症状に加えて、手足のしびれ、運動失調、歩行困難、認知症などの神経症状もあらわれます。
貧血の症状があれば、すぐに血液検査をして葉酸やビタミンB12 の不足を発見できます。
しかし、葉酸を過剰摂取してしまうと、貧血症状が消失して、神経症状だけが残ります。
そうすると、神経症状は他の様々な要因でも起こるものなので、なかなかすぐにビタミンB12 不足を疑って血液検査をする、ということにはなりません。
その結果、ビタミンB12 欠乏症の診断が遅れ、神経症状を悪化させてしまうのです。
これも、一日に葉酸を 1000μg 以上摂取しなければ、ビタミンB12 不足による貧血症状まですべて消失させてしまうことはないので、摂取量を守っていれば問題ありませんね。
(実験では、一日に 5,000μg を摂取した時が、最も重大な有害な影響が出たとされています。)
子どもが小児喘息(ぜんそく)になる?
2009年、オーストラリアのアデレード大学が 913 人の母子を対象とした研究によると、妊娠後期 (30~34週) に葉酸サプリを過剰に摂取し続けた場合、しなかった場合に比べて、子どもが 3~5 歳で喘息を発症する率が、1.26倍高かったそうです。
統計的有意性には達していませんが、少しでもリスクがある可能性があるなら、避けておいた方がよいですよね。
この実験でも、摂取した葉酸の量は一日に 1,000μg で、サプリメントに通常含まれている400μgよりはるかに多い量です。
葉酸サプリの摂取量は必ず守ろう!
上記の葉酸による副作用の可能性は、いずれの場合も、葉酸を『サプリメント』で『過剰に』摂取した場合です。
妊娠前~妊娠初期に、サプリメントでとることが必要とされる葉酸の量は、一日 400μg です。
厚生労働省は、超過すると副作用が出る可能性がある上限を、一日 1,000μg と定めています。
妊活サプリには、葉酸が 400μg きっちり含まれているものがほとんどですよね。
もし、マルチビタミンやミトコンドリアサプリなど、他のサプリも併用する際には、それらにも葉酸が含まれている場合がありますので、合算して 1,000μg を超えないように注意しましょう。
また海外では、女性の体格の違いなどから、葉酸の一日の必要量が日本と異なる場合があります。
外国製の葉酸サプリは、葉酸が 800〜1,000μg 含まれているものもありますので、配合量をよく確認するようにしましょう。
もし葉酸の入った食品をたくさん食べてしまったら?
葉酸の過剰摂取に注意が必要なのは、『サプリメント』の合成モノグルタミン酸型葉酸だけです。
食べ物の天然葉酸は、体内に蓄積できないため、余った分は汗や尿とともに体外に流れ出ます。
アデレード大学の喘息の研究でも、
「食品で葉酸を過剰摂取しても、子どもの喘息リスクは高まらなかった」
としています。
サプリメントと食べ物あわせて 1,000μg 以内、ということではなく、サプリメントのみで 1,000μg を超えないように気を付ければ大丈夫なのです。
ですので、ほうれん草やブロッコリーをたくさん食べたからといって、葉酸サプリを飲むのをやめなくても大丈夫ですよ。
葉酸はいつから飲めばいいの?
厚生労働省は、妊娠の1か月前から葉酸を摂取すると効果があると推奨しています。
とはいっても、いつが妊娠1か月前なのか、妊娠した後でないとわかりませんよね。
ですので、妊娠を希望したら、すぐに葉酸サプリを飲み始めるようにしましょう。
卵子と精子が受精すると、その受精卵は約1週間かけて卵管から子宮へと移動し、着床します。
その直後から、受精卵の細胞分裂やDNA合成が活発に行われていきます。
この受精から4週間くらいまでの時期が、人間の成長の中でもっとも細胞分裂が盛んな時期と言われています。
そして、この細胞分裂が正常におこなわれるために、『合成モノグルタミン酸型葉酸』が効果的なのです。
赤ちゃんはお腹の中で、まず初めに神経管から上下に『脳』と『脊椎』が形成されます。
神経管が形成されるのは、時期にして妊娠4週(受精2週目)~妊娠8週目あたりです。
8週までには、脳や脊髄の神経細胞の約8割が作られるといわれています。
そのとき、ママの血中の葉酸が不足していると、アミノ酸の一種であるホモシステインの値が上昇し、神経管の細胞分裂が失敗したり、DNA合成がうまくいかなかったりして、神経管閉鎖障害が起こることがあります。
神経管の上部が閉鎖されると『無脳症』に、下部が閉鎖されると『二分脊椎症』になります。
それを防ぐために、妊娠前から合成モノグルタミン酸型葉酸を摂取することが必要なのです。
妊娠前から合成葉酸を摂取することで、神経管閉鎖障害の発症リスクの約70%を減らせる効果があるということが、医学的に証明されています。
また、日本の厚生労働省はまだ明言していませんが、欧米諸国では、ダウン症の発症リスクも減らすという研究発表がなされ、アメリカとイギリスでは、合成葉酸の摂取を推奨して10年間で、ダウン症を含む先天性神経系疾患の発症率が10分の1にまで減っています。
ただ、
「妊娠してから葉酸のことを知った」
という方もきっといらっしゃいますよね。
「妊娠前から飲んでいなかった、どうしよう!?」
と不安に思うことはありません。
葉酸は必ず食べ物からある程度とっていますし、食べ物からの天然葉酸が絶対に効果がないというわけではありません。
葉酸を飲まなかったことが不安やストレスになってしまっては逆効果なので、
「気がついた時から飲み始めれば大丈夫」
と気楽に構えるようにしましょうね。
葉酸サプリは、何時に飲むのが一番効果があるの?
葉酸サプリは、1日のうち、どのタイミングで飲むのが効果的なのでしょうか?
基本的には、食品と同じですので、どのタイミングで飲んでも構いません。
以下、葉酸を効果的に吸収できると考えられている、おすすめの飲み方をお伝えしますね。
ただ、つわりなどで葉酸をこの通りに飲めなくても、不安になったりしないでくださいね。
「体調が悪いけれど、きちんと葉酸を飲まなくちゃ!」
とストレスになってしまっては、本末転倒です。
無理せず飲めるときに飲む、葉酸はとにかく細々とでも続けることが大切です。
なお、葉酸サプリによっては、『空腹時』『食後』など、指定の時間が書かれているものもあります。
一緒に含まれている成分の都合にもよりますので、もし指定されている場合には、その指示に従うようにしましょう。
葉酸サプリは分けて飲むのが効果的
葉酸は水溶性のビタミンですので、体内に蓄積しておくことができません。
一度にたくさん飲むと、吸収されない分は、早いと数時間で尿と一緒に体外に流れ出てしまいます。
葉酸サプリを一日数錠飲む場合には、朝・昼・夜など、なるべく分けてこまめに飲んだ方が効果的ですよ。
葉酸サプリは毎日決まった時間に飲もう
分けて飲む方が良いのと同じ理由で、葉酸は水溶性ビタミンの為、体内に蓄積して少しずつ吸収させることはできません。
ですので、血中の葉酸濃度をいつも一定に保つために、できるだけ葉酸サプリを毎日決まった時間に飲んで、間隔を一定にするのが、効果を最大限に得られると言えますね。
葉酸サプリは空腹時に飲もう・寝る前が理想
胃の中に何もない状態のほうが、葉酸はより効果的に吸収されやすくなります。
ですので、食後最低でも1時間、できれば2~3時間経ってから飲むのが理想です。
特に、カルシウムやマグネシウムなど、アルカリ性の成分が含まれているサプリの場合、食後すぐに飲むと胃酸を中和してしまい、食べた物が消化不良を起こしやすくなってしまいますので、できるだけ食後は避けましょう。
空腹時でも一番おすすめなのは、寝る前です。
就寝時は肝臓の血流が低下し、水溶性ビタミンが血液の中に取り込まれやすくなるため、起きているときと比べて吸収率が20%上がると言われています。
ただし、空腹時に飲む場合には、消化を助ける胃液の分泌が少なく、胃に負担がかかってしまう可能性があるので、必ず多目のお水やぬるま湯と一緒に飲むようにしましょう。
錠剤の粒が大きい葉酸サプリは、半分に割ったり砕いて飲むと、水に溶けやすくなり胃への負担が抑えられますよ。
胃痛や吐き気がする場合は、食後に飲もう
もし葉酸サプリを空腹時に多目のお水や白湯と一緒に飲んでも、胃が痛くなったり吐き気がするようでしたら、無理せず食後に飲みましょう。
食後30分以内に飲めば、食べ物と同時に吸収させることができ、胃への負担は軽くなりますよ。
吸収率を考えれば空腹時がよいのですが、胃痛や吐き気でストレスを抱えてしまったり、葉酸を飲み続けれらなくなってしまったら、元も子もありませんよね。
あくまでも「細々とでも飲み続ける」ことを目標に、無理のない飲み方をしていきましょう。
ただし、食後に飲む場合には、胃酸を中和して消化不良を起こす可能性のある、カルシウムやマグネシウムが多く含まれていない葉酸サプリを選びましょう。
葉酸サプリはお水かぬるま湯で飲もう
葉酸サプリの栄養分をもれなく効果的に吸収するためには、お茶やジュースなどではなく、お水で飲むのが一番です。
それも、できれば常温のお水やぬるま湯で飲むのがおすすめですよ。
あまり冷たすぎるお水だと、錠剤が溶けにくくなり、胃に負担がかかってしまいます。
胃は婦人科系の臓器と近いため、胃の冷えは子宮や卵巣の冷えに直結し、血の巡りが悪くなってせっかくの栄養素が届けられなくなってしまうことも考えられます。
また、必ずコップ1杯分のお水やぬるま湯を飲むようにしましょう。
水分が少ないと、錠剤が食道や胃の粘膜に直接触れ、思わぬ障害を起こすこともあります。
水分が多い方が、有効成分も溶け出しやすくなり、より葉酸の効果を得ることができますよ。
葉酸は大切、でもあまり気にしすぎないようにしよう
以上、葉酸の効果的な摂取方法をご紹介しました。
しかし、あまり神経質になる必要はありません。
特に、葉酸を飲み始めるのが遅くなってしまったとき、飲み忘れたときは、あまり不安に考えずに
「気づいた時に飲めば大丈夫!」
と思うようにしましょうね。
妊活中や妊娠中は、体調や気持ちがすぐれない日もありますよね。
「葉酸を正しく効果的に飲まなければ!」
とストレスを感じてしまうよりも、できるだけ穏やかに楽しく毎日を過ごすことの方が、妊娠にとっては大切です。
毎日の生活に、自分のスタイルで無理なく葉酸を取り入れて、快適な妊娠・出産ライフをめざしましょうね。
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